糖質制限に対する批判の声とは？本当に危険性はないの？

糖質制限についてインターネットなどで調べてみると、批判的な意見もありますよね？これはどんなダイエット法や健康法にも言えることで、人それぞれ相性もありますから、意見が分かれることは当然のことでしょう。

特に糖質制限ダイエットのような広く知られた方法になると、肯定派も否定派もある程度の数がいるのは仕方のないことだと思います。

前提として、糖質制限に関しては国内での臨床試験が進んでいるとはお世辞にも言えず、不明点が多いという事実があります。ただ、海外では臨床試験も多数行われていて、ある程度認められている食事法であるということも無視することはできないでしょう。それを踏まえたうえで、糖質制限の批判についての現状をお話したいと思います。

糖質制限を推奨する医師たち

糖質制限を推奨する医師たちも多数います。糖質制限推奨派の医師たちは、基本的にご自身も糖質制限を長年実践していて、推奨するに値する効果を実感しているようです。

京都府にある高雄病院の理事長で、一般社団法人 日本糖質制限医療普及推進協会の代表理事を務める江部 康二（えべ こうじ）医師は、糖質制限の先駆者的な存在で、ご自身のブログでも糖質制限に関する情報をとても詳しく、そしてわかりやすく紹介しています。

引用：http://koujiebe.blog95.fc2.com/

江部 康二医師はご自身が2002年に糖尿病という診断を受けていることもあり、高雄病院の医師や栄養士、薬剤師の力を借りながら、徹底的に糖質制限食を研究したそうです。身をもって体験しているという点も含め、糖質制限に取り組む人にとって非常に心強い存在だと思います。

他にも、1日あたりの糖質摂取量を70～130g以内に抑えるゆるやかな糖質制限の方法「ロカボ」を推奨しているのが、北里研究所病院 糖尿病センター長で一般社団法人 食・楽・健康協会の理事長を務める山田 悟（やまだ さとる）医師。お二方をはじめとするさまざまな医師が糖質制限を推奨しています。

このような糖質制限を推奨している医師の存在は、糖質制限ダイエットを行う人にとって重要な存在と言えるのではないでしょうか。糖質制限を推奨している医師のブログも多いので、チェックしてみるのもおすすめです。

糖質制限に対する批判

いよいよここからは、糖質制限の批判についてひとつずつご紹介していきたいと思います。否定派の意見と肯定派の意見をそれぞれご紹介するので、ぜひ確認してみてくださいね。

栄養が偏るという説

糖質制限ダイエットをすることによって、栄養のバランスがが偏ってしまうといった指摘があります。

否定派の意見

糖質制限ダイエットで糖質を摂らなくなると、その分タンパク質や脂質を多く摂取することになるため、栄養のバランスが崩れます。栄養のバランスが崩れることによって、当然、身体の不調が出たり精神的に不安定になったりする可能性が出てくるでしょう。

肯定派の意見

糖質制限ダイエット中も食事のバランスに注意しておけば問題はありません。制限をするのは糖質のみなので、それ以外の栄養成分をまんべんなく摂取するように常に気を付けておけば、栄養バランスが偏るといった心配はないでしょう。

糖質が少ない食品をよく把握していないため選択肢が少ない人や、好き嫌いが多くてさまざまな食品が食べられない人などは、場合によって栄養が偏ってしまう可能性もありますが、そうでなければ栄養の偏りは防げるはずです。そういった意味でも、糖質の多い食品と少ない食品を把握しておくことは大切なのです。

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便秘になるという説

タンパク質と脂質が多い食事になることで便秘になるといった意見もあります。

否定派の意見

ご飯などの穀物や、芋類、果物類を摂取しなくなることで、食物繊維の摂取量が不足してしまい、結果的に便秘を引き起こしやすくなってしまうでしょう。特に私たちが食べている主食（＝炭水化物）は、糖質と食物繊維で構成されています。

【炭水化物＝糖質＋食物繊維】
（例）ご飯100gの炭水化物量37.1g＝糖質36.8g＋食物繊維0.3g

糖質制限で炭水化物の摂取を控えることにより、必然的に食物繊維の摂取量が減って便秘になってしまうのです。

肯定派の意見

確かに糖質制限ダイエットを開始して便秘気味になる人はいるようです。ただ、ご飯や芋類だけに食物繊維が含まれているわけではありませんから、意識して食物繊維を摂取していれば問題はありません。

もちろん低糖質だからと肉だけを大量に食べ続けるような食生活では便秘になるかもしれませんが、糖質が少なくて食物繊維が多い海藻やきのこ、大豆、野菜などを積極的に摂取すれば、便秘に苦しむこともないでしょう。

食べる量が少なかったり、脂質の摂取量が少ないことも便秘の原因になると言われていますから、糖質を制限しながら適切な食事量を摂取することや、適度に脂質を摂取することも重要です。

集中力が低下するという説

糖質制限で集中力が低下するといった批判についても賛否両論あるようです。

否定派の意見

脳はぶどう糖をエネルギーに働いているという説があるため、糖質制限ダイエットを行うと集中力が低下してしまうこともあるでしょう。またイライラしやすくなる人もいるようです。

肯定派の意見

確かに脳のエネルギーはぶどう糖なのですが、食事から糖質を摂取しなくても、脂肪やタンパク質からもエネルギーを補えるため、脳を正常に維持できると言われています。

むしろ、糖質制限ダイエットにおいて集中力低下が心配されるのは、全体的なエネルギー不足です。つい糖質だけでなくカロリーまでも制限してしまうと、エネルギーが枯渇してしまうため、ボーッとしやすくなり集中力も低下してしまうでしょう。

そんなときは糖質以外のタンパク質・脂質が十分に摂取できているか、食事を見直すようにしてください。

眠気が抜けないという説

眠気が抜けないといった批判もあるようですが、これについてはどうなのでしょうか？

否定派の意見

糖質制限をすると血糖値が上がらないことで脳の働きが鈍ってしまい、急な眠気に襲われることがあります。また、眠気が抜けず、なんとなくボーッとした感じが続くという人もいるので、適度な糖質は必要不可欠なのです。

肯定派の意見

糖質を一切摂取しないと低血糖状態に陥って眠気が出るといった意見もありますが、むしろ糖質の過剰摂取による眠気の方が現代人を悩ませていると言えるのではないでしょうか。

実は、糖質制限を行うことで日中の眠気が改善する人は驚くほど多くいます。昼食後、急な眠気に襲われた経験があるという人もいるかもしれませんが、これは昼食で摂った糖質のせいだと考えられているのです。

糖質をたくさん摂取すると血糖値が急上昇してしまい、それを下げようと多量のインスリンが分泌されます。そうなると低血糖状態に陥ってしまい急な眠気を引き起こすのです。したがって、糖質を制限することによって血糖値が安定し、眠気が解消すると言われています。

だるくなるという説

糖質制限ダイエットと倦怠感についての意見がこちらです。

否定派の意見

糖質制限ダイエットによって低血糖状態になると、常にだるい状態に陥ってしまいます。眠っても眠ってもだるさが抜けない、疲れが取れないといった人もいるので、糖質制限ダイエットはおすすめできません。

肯定派の意見

糖質制限ダイエット中にだるさを感じるという人のほとんどはカロリー不足です。長い間カロリー制限ダイエットが主流となっていたため、糖質の摂取量を制限しながら、さらに摂取カロリーまで制限してしまっている人がいます。そうなると当然身体はエネルギー不足状態になってしまい、だるい、疲れやすい、といった症状が出てしまうのです。

もし糖質制限ダイエットでだるさや疲れやすさを感じてしまったら、糖質以外のタンパク質や脂質をしっかりと摂取するようにしてみてください。

最後に…

ここまで読んでいただいてどうでしたか？私自身、1年ほど糖質制限を実行し、ダイエット面だけでなく、健康面においても大きな効果を実感しています。もちろん私は医師ではありませんし、専門家でもありませんから、“絶対に大丈夫！”といったことは断言できませんが、私をはじめとする多くの人が効果を得たというのは事実としてあるのです。

過去に何度も挑戦し、挑戦した数だけ挫折してきたカロリー制限のダイエットと比較しても、継続のしやすさ、効果の現れる速さ、ストレスのなさなどは、糖質制限ダイエットの魅力だと思います。わずか3ヶ月ほどで10kgの減量ができ、未だにリバウンドすることなく維持できていることは、糖質制限ダイエットの結果のひとつとして知っておいていただければと思います。

確かに全ての人にマッチする食事法は存在しないとは思いますが、糖質制限ダイエットで健康的な身体を維持できている私は、今後も糖質制限を継続していくつもりです。これから実行する人、またすでに実践中の人は、くれぐれも正しい方法で糖質制限ダイエットを行うようにしてくださいね。

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